賃貸物件を探すとき、多くの方がネットで賃貸と地域名で検索をかけるかと思います。
そして、意外にもめちゃくちゃ良い条件の物件が見つかるかもしれませんが、その物件、本当に大丈夫でしょうか?
本日は、巷で噂になっていうる「おとり物件」の見分け方について実体験を交えてご紹介いたします。
おとり物件とは?
そもそも「おとり物件」のことをご存じない方のために、それが何なのかを簡単にご説明しておきましょう。
おとり物件とは、賃貸の仲介会社が行う手法で、賃貸物件のポータルサイト(一つのサイトで様々な物件を条件毎に絞り込みができたりするサイト)に存在しない賃貸の部屋を載せているものです。
その物件は、基本的に非常に好条件で設定されているので、その物件にお問い合わせした客を一旦店舗に呼び込むのです。
そして、来店時に適当に「今さっき決まっちゃいましたので、違う物件をご案内します〜」という誘導文言で、実際に存在している普通の条件の物件を紹介して契約させるという流れとなります。
仲介会社としては、契約の第一歩として客に来店してもらう必要があるので、こういった手法を用いられているのでしょう。
実際に見かけたおとり物件
そして、私も福岡から大阪に引越しを行う際に、希望する地域名で検索をしているとやはりおとり物件が表示されたのです。
しかも一発目の検索で表示された物件が「おとり物件」だったので、比較できる物件や相場も把握できておらず危うく騙されるところでした。
仲介会社が家から近ければまだ許せますが、私の場合は大阪までの物件の内覧で往復2万円以上必要になるので、絶対に引っかかる訳にはいかなかったのです。
家賃が相場よりも2万円安い
実際に私が見かけたおとり物件は、あからさまな豪邸×低家賃などではなく、中途半端に相場よりも2万円程度安くなっている物件だったのです。
稀に新築物件で、時期外れに入居者募集をしている物件であれば、入居者が集まらずに相場よりも若干安くなってしまった物件は見た事があります。
が、私が物件を探し始めたのは1月の後半で、むしろこれから繁忙期に差しかかる時期だったので、このタイミングで安くなっているのは、かなり異様な光景だったのです。
設備がゴージャス、条件が良すぎた
さらに、私が見かけたその「おとり物件」はほどほどに留めておけば良かったものを、何をトチ狂ったのかゴージャスすぎる設備が完備されている物件(という設定)だったのです。
というのも、間取り1DKの割に風呂にジェットバスとテレビが付いている物件になっていたのですw
しかも、ペット可物件は多いが、猫の飼育もOKとしている物件はそこから2割程度の割合と言われているのですが、その「おとり物件」では猫の飼育も、飼育頭数の制限もなしという好条件すぎる何でもありな設定で出されていたのです。
違うパターンの「おとり物件」
更に、まともな物件を契約した後に別の仲介会社の担当者に聞いた話ですが、上記のような悪質な「おとり物件」もありますが、最近は人気のある物件に誰かが契約したとしても、その物件の問い合わせが多いことから掲載し続けているケースもあるのです。
前述の「おとり物件」が悪質で下手したら法律にも抵触しそうな手法であるのに対して、後者の掲載を続けるという「おとり物件」に関しては、「掲載を下げるのを忘れていた」「更新日が2週間単位ですので、次の更新日に取り下げる予定だった」といった言い訳が通用してしまうのです。
いわば、「おとり物件」として掲載していたとしても、お咎めなしで済む手法となっているのです。
おとり物件の見分け方
では、ここからが肝心の「おとり物件」の見分け方についてのお話となります。
実際に私が実践して回避することができた方法ですので、特に遠方の物件を探されている方は実践していただければと思います。
まずは電話が必須
とにもかくにも、まずは電話を行うことは必要になるでしょう。
最近ではメールでの問い合わせにも対応している業者もいますが、メールの場合は定型文や聞こえていないフリで上手くかわされる可能性がありますので、電話を行う必要があるでしょう。
来店せずに空き状況の確認
掲載元である賃貸の仲介業者に電話して繋がったら、まずはその物件が今空きがあるのかを確認してもらいましょう。
ここでの注意点は、空き状況の確認を申し出を行なった際に、その確認も来店時に行いましょうという提案が返ってきた場合です。
この場合は「はい」と首を縦にふるのではなく、頑なに「今、確認してほしい」ということを強調しましょう。
日曜日などの場合は、物件の管理会社が休みの場合もありますので、後日「電話で」返答してもらうようにしましょう。
部屋を仮抑え(かりおさえ)できるか聞く
上記の質問で空き部屋である事が確認できれば、最後の行程です。
このタイミングで、「部屋を仮抑え(かりおさえ)できますか?」と聞きましょう。
「おとり物件」の厄介な点としては、問い合わせ時には空き部屋なのに、来店のタイミングで部屋がなくなっているということです。
なので、こういった無駄足が起きないように、事前に予防線を張っておくのです。
もし、その物件が「おとり物件」であれば、仮抑えという行為自体がそもそも不可能なのです、業者は様々な言い訳を行なって仮抑えができない理由を言ってくるでしょう。
その時点で、99%黒だと判断できるでしょう。
実際に私がその方法で今住んでいる物件(大阪)を福岡から抑えました。
なお、この駆け引きでの注意点は「仮抑えします!」ではなく「仮抑えできますか?」という言葉にしましょう。
もちろん、内覧を行う前からその物件にすると決断されている場合は、「仮抑えします!」でも大丈夫です^^
おとりではないが事故物件の可能性も
なお、相場よりも安く、好条件が揃っている賃貸物件の全てがおとり物件という訳ではございません。
実際にそう言った条件で入居者を募集されている物件は存在しています。
私も、今回の引越しではありませんが、数年前の引越しの際にそう言った物件を見つけた事があります。
そして、その時の賃貸物件のスタッフさんに安さの理由を聞いたところ、なんでも前の住人が部屋で自殺をされたそうなのです・・・・。
他の業界でもそうですが、安さの裏には何かしら理由があるという事を、改めて勉強できる良い機会になりました。